HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
俺は社長には会わず、特別病棟を後にしようとエレベーターホールに向かう。
「随分と身勝手な男だな…お前」
上質なスーツに身を包んだ伊集院尚也さんが俺の後に立っていた。
撫でつけた黒髪に怜悧な瞳と整った顔。
スラリとした長い足に細身のスタイル。
線の細い男性だが、存在感と品格は備え、俺を圧倒した。
さすがは何代にも渡って政治家を輩出した伊集院家の人間。
「初めまして、俺は伊集院尚也…お前が別れを切り出した近江優奈の見合い相手だ」
「随分と身勝手な男だな…お前」
上質なスーツに身を包んだ伊集院尚也さんが俺の後に立っていた。
撫でつけた黒髪に怜悧な瞳と整った顔。
スラリとした長い足に細身のスタイル。
線の細い男性だが、存在感と品格は備え、俺を圧倒した。
さすがは何代にも渡って政治家を輩出した伊集院家の人間。
「初めまして、俺は伊集院尚也…お前が別れを切り出した近江優奈の見合い相手だ」