HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~

~優奈side~

週末の引っ越しに向けて、段ボールに部屋の小物を詰めていた。



「これは何処に入れる?」



「この箱にお願いします…」



「判った」



吉良さんが弾んだテノールの声で返事して私の指示した箱にCDを詰めていく。




私は吉良さんの家で同棲する。




「コーヒー淹れようか?」




「サンキュー」




私はキッチンに立ってコーヒーメーカーにフィルターを入れてコーヒーの粉を入れていた。




「き、吉良さん!?」



私がキッチンに立っていると背後から吉良さんが抱すくめて来た。




「ちょっと…」


私の足の間に足を割り入れて、しっかりと腰を密着させる。




「き、吉良さん…」



「優奈…ここでH出来るのは最後かもしれない…」


「そうですけど…」


「いいでしょ?」


吉良さんは私の返事を訊く前に指を足の付け根に這わせて来た。


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