HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
「お爺様…私の交際相手の吉良恭介さんです」
引っ越しを終えた翌日、私は吉良さんをお爺様に紹介した。
「君は…そうか吉良君が優奈の新しい彼なのか…」
「はい、近江社長」
「わしはもう社長じゃない…社長の椅子は常務に譲った」
お爺様は瞳を細めて虚ろに窓の外を眺める。
「すいません…」
「謝らなくてもいいよ。吉良君」
吉良さんはお爺様の顔色を伺い、次の言葉を待つ。
引っ越しを終えた翌日、私は吉良さんをお爺様に紹介した。
「君は…そうか吉良君が優奈の新しい彼なのか…」
「はい、近江社長」
「わしはもう社長じゃない…社長の椅子は常務に譲った」
お爺様は瞳を細めて虚ろに窓の外を眺める。
「すいません…」
「謝らなくてもいいよ。吉良君」
吉良さんはお爺様の顔色を伺い、次の言葉を待つ。