HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
挙式を終え、中庭でのビュッフェ式の披露宴。


目の前でシェフが肉厚の分厚いステーキを焼いてくれたりと驚きの演出もあった。



でも、悪阻で食欲不振の私は何も口に出来なかった。





列席者達の挨拶回りをしていた柾史。



「大丈夫か?顔色が悪いぞ…」


私の所に来て、顔色を心配そうに見つめた。



「大丈夫ですよ…近江部長」



柾史は晴れて近江家の人間となった。




「何も口にしていないようだし…」



柾史は私の様子をずっと見つめていたの…?



「ちょっと来い…」



柾史は私の手を引いていく。柾史の長い足と私の足では歩幅が違い、足がもつれそうになった。







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