HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
お爺様の右手を両手で包み込んでいると、ピクリと私の体内で何かが蠢いた。




その動きは本当に僅かだったけど、それはお腹の中に居る私と恭介の子供の命の脈動。




「お爺様…今…私のお腹の赤ちゃんが動きました…」



「本当か?」




「はい」




私はお爺様の右手を自分の下腹部にそっとあてた。



「子供は本当に居るんだな…優奈」




「はい。本当に居ます。お爺様」



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