HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
披露宴も順調に進行して、尚也さんが私達の結婚をピアノの演奏で祝福してくれた。



「尚也さん、黙ってピアノ演奏している方がカッコいいですね」



尚也さん、優しそうな顔立ちをしているのに口を開けば毒舌。



「後で尚也にそう言っておくよ…」




「恭介、それは私達だけの秘密にして」



「秘密?」



「尚也さんが訊いたら、絶対に怒るから…」




「じゃあ、俺の口封じに優奈からキスして」




「き、恭介!?」




恭介は瞳を閉じて私からのキスをねだった。




私達は尚也さんの弾く優美なピアノの調べに乗せてキスを交わした。






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