HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
《24》相続放棄

~柾史side~

亜矢子と結婚して5ヵ月が過ぎていた。


俺と亜矢子は互いに寝室は別々で、一度もセックスはしていない。



「銀座の『ア・ラモード』の変更した図面です…生崎課長」



「ありがとう…近江部長」



俺は営業部に足を運び、生崎課長の執務室を訊ねる。




「あの、近江部長」




「何ですか?生崎課長」




「近江部長って…結婚して、一度も奥さんを抱いていないですか?」



「生崎課長?」




「あんないいオンナ…抱かないって一体、どうしてですか?」



生崎課長は渡した図面をデスクに置いて斜に構えて俺を詰る。











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