HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
恭介も事実を知ってしまった。
それでも、マー君を自分の子供として見てくれると言っているのに。
素直に嬉しいと思えばいい。
そうすれば、ずっと幸せに暮らせる。
なのに、私は自らこの幸せを壊そうとしている。
マー君の世話をしながら、ずっと…私は柾史を思い出していた。それは生まれた時からそうだった。
マー君の瞳の色は何処か柾史に似て、茶色がかっていた。真っ直ぐに見つめる瞳は柾史と同じ。何の汚れもなく純粋なのだ。
彼は身勝手な男だ。亜矢子さんと結婚した彼が心から憎いけど、憎さと同じ位に…今も愛しさを持っている。
そして、私も身勝手な女。
恭介には過去を清算させたクセに、自分は全く過去を清算していないんだから。
それでも、マー君を自分の子供として見てくれると言っているのに。
素直に嬉しいと思えばいい。
そうすれば、ずっと幸せに暮らせる。
なのに、私は自らこの幸せを壊そうとしている。
マー君の世話をしながら、ずっと…私は柾史を思い出していた。それは生まれた時からそうだった。
マー君の瞳の色は何処か柾史に似て、茶色がかっていた。真っ直ぐに見つめる瞳は柾史と同じ。何の汚れもなく純粋なのだ。
彼は身勝手な男だ。亜矢子さんと結婚した彼が心から憎いけど、憎さと同じ位に…今も愛しさを持っている。
そして、私も身勝手な女。
恭介には過去を清算させたクセに、自分は全く過去を清算していないんだから。