HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
「花見の案内チラシか…それは丁寧に…まぁ~入れよ。お茶位出すぞ」



「結構です」



「全身で拒絶する女を抱く程、俺は飢えてない。ほら、入れっ」



部長は私の右手を掴んで、玄関に引きずり込んだ。




「少しだけ、お邪魔します…」



私はサンダルを脱いでお邪魔した。



リビングに入ると美味しそうなシチューの香りが鼻腔に入り込んでくる。夕食はコンビニ弁当だった私。


今日はこれぐらいでいいかと思ったけど。

お腹の虫は満足していなかった。

「シチュー食べるか?」



「遠慮しておきます」



そう返した瞬間、グーと私の腹の虫は素直に鳴った。




「腹の虫は素直だな…」



部長はクスクス笑い、キッチンに立ってシチューを温めてくれた。






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