退魔術師
空が夕暮れに近づく頃一軒のお宅に着いた
割りと綺麗だか何だか薄暗い
表札には宮田と記してあった
退魔師はためらうことなくチャイムを鳴らした
すぐに中からはーいと返事がして小走りに足音が聞こえた
勢いよくドアが開き何かを期待したような表情の年配の女性が出てきたが
退魔師の顔を見るとあてがはずれたのか少しこわばった顔色に変わった
反対に若い女性は安堵の表情をしていた
困惑している年配女性に
家族全員在宅しているかと聞いた
年配女性は静かに頷いた
本人に聞いた方が早いと退魔師が呟くと同時に経を唱えた
すると
< 28 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop