退魔術師
人形は

無様なり退魔師ども

とせせら笑うと消滅していった
後に残された白虎は自分のせいだと嘆いた
苦しいハズの天照は白虎を静かに抱き締めた
そしてカクヅチと水神を呼び寄せ

よーくお聞きなさい、白虎をうらんではいけません
どうか彼女を守り支えになってあげて
予言いたしましょう
彼女は大いなる存在となる
天界においても人間界においても退魔師においても
いいですか、青龍、皆のもの白虎を絶対に死なせてはなりませんよ
妾は確信しています、さぁ笑って
誇りに思います、この力で彼女を守れたことを
心残りは護りきれなかったこと

天照はにこりと笑うと光に包まれ消えた
光はシャボン玉のように弾けやがてあとかたもなくきえた
ただ白虎の泣き声だけが大空にこだました
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