もう弟なんてやめてやる。
7.認められない
ガチャ…

静かに玄関のドアが
そっと開く。

夜中1時過ぎ。
陸が一時帰宅。



「…………」


皆を起こさないように、

シ…ンと静まり返った
真っ暗な家の中に足を踏み入れて。

長年の感覚で
自分の部屋へ向かう。


そして自分の部屋の
扉を開けた瞬間、

陸の目が見開いた。



「………し、ずく?」


ドクン、と心臓が脈打って。
思わずその場で立ち止まった。

だって、


雫が…俺のベッドで
眠っていたから…



「…何、で」


何で雫が俺の部屋で
寝てんの…?
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