もう弟なんてやめてやる。

「濱中さーん!呼ばれてるよー」

「あ、はい!」



扉付近に居たクラスメイトの声に
雫が慌てて駆け寄った。


「…………」


穂乃華の瞳に映ったのは


雫と、──────町田。


最近の町田は本当に
休み時間の度に雫に会いに来る。


弟くんが身を引いたことで
尚更…………



「ただいま」

「…何話してたの?」


戻ってきた雫に問いかける。
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