もう弟なんてやめてやる。
「っ、付き合う訳ないじゃん!あたし……、あたしは……」
まだ陸のことが好きだもん。
最後まで言えない悔しさで
目に涙が滲む。
鞄をぎゅっと抱きしめた。
あたしが今どんな想いで
陸への気持ちを消そうとしてるのか、
どれだけ陸を想っているのか
陸は何も解ってない…
「どうして…そんなこと、聞くの…?」
声が震える。
でも止まらなくて。
「あたしのこと“姉”としか思ってないなら、そんなこと聞かないで!」
「!」
「あたし達、“姉弟”に戻るんでしょ?だったら…あたしが何しようが陸には、関係ないっ」
お願いだからこれ以上、
あたしの心に入ってこないで…
でないと、
あたしは本当に
陸なしじゃ生きていけなくなる…
姉弟に、戻れなくなる…