もう弟なんてやめてやる。
放課後。
陸が久しぶりに雫をお迎え。

すると、視界に入ったのは
教室の前で話す雫と町田の姿で。


ギリっと奥噛み。

自分の中で取り巻く
独占欲と嫉妬心に支配される。



「…雫」


堂々と2人の中を割るように、

近づいた。


「あ、陸。もう帰る?」

「…うん」

「じゃぁ、鞄取ってくるね」



バタバタと教室の中へ
戻ってく雫を見届けて。

ゆっくりと視線を
町田に向けた。



「ふーん、また雫ちゃんに付きまとうようになったんだ?」


町田の笑いを含んだ声に
イラッとする。
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