もう弟なんてやめてやる。
「…あー、もう!」

「!?」



突然大声を出す陸に

雫がまたビクッと震えて
目をパチクリ。


いちいち雫の反応が
可愛くて。


──────苛めたくなる。

落ち着け、俺…
こんなことで理性崩してどうする。


「で、どうしたの?」


バサッとTシャツを着て
雫に問いかけた。



「数学を教えてほしくて…」

「ああ、それで教科書持ってんの?いいよ、どこ?」

「…えっとね、ここなんだけど」



パラ…と教科書をテーブルに広げて
雫が床に座った。
< 198 / 393 >

この作品をシェア

pagetop