もう弟なんてやめてやる。
「何で、陸が謝るの…?」

「……ごめん」

「陸は…何も悪くないよ」

「………帰ろっか」

「うん…」



陸が雫から離れると
歩き出して。

後ろを雫が着いていく。


こういう時、


───雫にくっ付いててあげたい。

───陸に抱きしめててもらいたい。


でも、ここは学校だから…

そんなこと
出来るはずはなくて。


きっと今、
お互い同じことを思ってる。


“我慢”“耐える”


これが今1番、



────────辛い。


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