もう弟なんてやめてやる。
「ぜ、全部…初めては陸、だもん…。これからもずっと」


真っ赤な顔で
恥ずかしそうに話す雫に、

嬉しくて。

顔がニヤけそうになる。



「ヤバい…嬉しい…」


俺が雫の────、初めての人。



「…おいで?」

「え?」

「ぎゅっとしたい」

「///」



雫がゆっくりと
陸に近づく。

そっと陸が雫を抱きしめた。

雫を抱きしめると分かる
鼓動の音。


陸のスイッチがオン。



「それ、俺としたくて持ってたの?」

「っ///」

「雫、言って?」



耳元で囁かれるように
言われて。

ビクッと雫が反応する。
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