もう弟なんてやめてやる。
「っ」
陸とこうやって
触れ合えるのが幸せで。
雫の頬には涙が伝う。
そっと瞼を開けると
雫の瞳が陸を映した。
そこには…
「…陸、泣いてるの…?」
「…っ、」
涙目の陸が居て。
胸がぎゅっ、と
締め付けられた。
「…嬉しく、て。ずっと、夢みてたから…」
「っ」
震える指で、
あたしの頬を撫でる陸。
あたしの目からも
さらに涙が溢れる。
「雫、好き…」
抱き合ってる間、
陸はたくさん好きと言ってくれて。
たくさんキスをしてくれた。
凄く幸せで、
陸が愛おしくて、
時間なんて止まればいいのに…
初めてそう思った…