もう弟なんてやめてやる。
自宅。

陸が夕飯の片付けに追われてる
雫の顔をじーっと凝視。



『目元はソックリじゃね?あと、髪の色素が薄いとこ』



何度見ても

俺たちは似てる…


第一、生まれた時から
俺の隣には雫が居た。

実際、自分のアルバムは
何度も見たことがある。


「………」



陸が、

ソファから立ち上がって
雫に近づいた。


洗い物をしている雫に
後ろからぎゅっと抱きつく。



「!?ビックリしたー…どうしたの?」

「…なんか、引っ付いてたい」



陸の声のトーンに
雫が何かを悟って。

洗い物を中断。


陸に身体を向けた。

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