もう弟なんてやめてやる。
この2年半、

いつ両親にバレるのか
不安で仕方なくて。


こうやって家を出たことが
正解だったのかも、


解らない…


けど、だからといって現実から
目を背けていい訳でもない…


陸が雫の手を握って
目を合わせた。



「…雫は、もし母さん達にバレた時…どう、するの?」

「え?」

「…もしそうなったら、俺とは離れる?母さん達と一緒に居る?」

「………」



雫の目が見開く。
手が震えた。

考えてなかった訳じゃ、ない。


あたし達のことは
一生隠し通せることじゃないし、

今まで何事もなく居られたのは
奇跡に近い…

< 336 / 393 >

この作品をシェア

pagetop