もう弟なんてやめてやる。
「もし、両親が生きてて俺があの家で育ってなかったとしても…、俺はきっと雫を好きになってた」

「…………おい、ノロケか」

「でもさ、雫はどうなんだろうなって」

「……そんな分かりきったこと言うなよ」

「……?」

「雫も、きっとお前を好きになってたよ」




飯田が陸の肩をポンポンと叩いた。

やっぱり飯田の言葉は
力強くて安心する。

陸が笑った。



「2人とも、もうすぐコーヒー出来るからね」

「うん」

「おぅ」


雫の声に陸と飯田が軽く返事。
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