もう弟なんてやめてやる。
その後も俺たちは時間を忘れて
遊園地を楽しんだ。

それでも、

なぜか飯田たちから
連絡はなくて気がかりだったけど。


上手くいってんのか?


そう思った。



「ねぇ、陸!観覧車!」

「乗る?」

「乗る!」



でも違ったんだな。
この時の俺は知らなかったんだ。

陰で飯田と芹沢が
俺たちのことを考えてくれてたなんて…



「きゃー、高ーいっ!」

「ちょ、雫!動いたら揺れるから!」

「あ、ごめん」



わぁ、なんて言いながら
外を眺める雫。

夕日がいい感じに
雫を照らしていて、


「っ」


ドクンと脈打った。
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