運命という名の中で…only you


あたしは 黙ったまま 箸を置いて
台所へと行った。


そのまま居たら
泣いてしまいそうだったから…。


「千穂?どうした?」


咲良があたしを呼んだ。


「ああ 野菜が足りなくなるから
追加切ろうと思って」


「まだ十分あるわよ!」


あるのは知ってる
だけど…。


あのままでは 咲良や道也に
迷惑かけちゃう。


ましてや翔太には
うざいやつ!って 思われちゃうよ~。

『何を意識してんの?
もう終わったことなのに』
なんて…。


落ちつくまで
ここで…。



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