運命という名の中で…only you
『あ~ん 翔太
いい…。あー ダメ…。
もう…。』
『由美…ハハ…。
オレもいい…。』
真っ最中の男と女の
声だった。
二人の切なそうな声…。
『し・翔太…
愛してる…。』
はぁ???愛してる???
とうとう あたしは 頭に血が登ってしまった。
勢いよくその部屋のドアを開けると
二人が一斉にこっちを見た。
「あ…。
千穂」
女は『キャ!』
と 言いながら 布団を被った。
「何してんの?」「浮気してたの?」
「あたしが一生懸命就活してるときに
あんたは何してるのよ!」
いっぱいいっぱい 小言を並べるあたし。