運命という名の中で…only you


翔太は 友人らしき人と 帰っていった。


あっち行ってよ!なんて
強気な態度を取ったものの
内心 どきどきしてて
足の震えが止まらなかった。


あんなに好きだった翔太が
目の前に現れるんだから…。


裏切られてても 当分
忘れられなかった翔太が…。


「千穂~ごめんねぇ~
遅れちゃったぁ~」


いやいや
遅れちゃったって
笑って言うような 遅刻じゃないから…
1時間って どうなん?


「もー!待ちくたびれた!」


「ごめんごめん
今日に限って 仕事終わんなくて…」


「それよりさ
そこで 翔太に会わなかった?」


「翔太?会わないけど?」


「さっき ここで会ったんだ
『元気?』なんて 平気な顔をしてさ!
超ムカつく!」


「平気な顔?」


「そう!何でもなかったような…
あの時は言い過ぎたと
反省してる!だって!
『お前!あたしに何したんだよ
青春返せ!』って
言ってやりたかったよ~」




< 83 / 194 >

この作品をシェア

pagetop