捕らわれ妖精
私はようやく理解できた。

遥斗は名乗ったが私は名乗っていないのだ。

どんだけ無礼者なんだ、私は。

私は慌てて口を開く。

「あのね、遥斗。私の名前は¨ハナ¨ってゆーの。よろしくね?」

よし、言えた。

遥斗は突然の事で少々驚いたようだったがすぐにとろけるような甘い笑みを浮かべこう言った。

「はなさんですか。とても可愛らしいお名前ですね」
< 10 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop