雨のふる季節に。
雨と涙。
白雪姫かと思った。
それくらい、あなたは綺麗だった。
透き通るような白い肌に、
細くて少し茶色い髪、
赤い唇、長いまつげ、
全てが美しかった。
一体、この人はどんな瞳をしてるんだろう。
そうやって、私は吸い込まれてしまった。
我に返ったのは、あなたの唇に触れた後だった。
柔らかく、それが人生で初めてのキスだった。
いつか好きな人が出来て、
両想いになったら、
すると思っていたこと。
なのに、私は眠るあなたの唇に、
勝手に触れてしまった・・・・・・。
幸い、あなたは眠っているから、気付いていない。
だけど、今思えば私は、
かなり犯罪的で、変態チックなことを、
しでかしてしまった。