-かなめひめ-
玲奈とは、高校に入ってすぐに出来た、高校生一番最初の友人関係にある。
当時高校への道で迷っていた時、偶然彼女も道に迷ってそこらへんを彷徨っていたという。
偶然か何かなのか。燈と玲奈はそこで、バッタリと出会ったのである。
結局、燈たちは高校の周りをぐるぐると回っていただけで、それに気づいたときには二人一緒に腹を抱えて大笑いをしたものだ。
今では笑えるいい思い出話となっている。
それからは、昔から体力に自信のない燈は美術部に入部、運動神経のいい玲奈はテニス部に入部を決めた。
部活は離れ離れになってしまったが、教室は同じなため、それ程不自由は感じていなかった。
玲奈は早速、テニス部のエースとなってしまっていると聞いて、思わずたまげたのも記憶に新しい。
燈は上半身に力を入れ、何とか起き上がらせると、何やらいつもよりニコニコ笑顏な玲奈に気がつく。
玲奈のこの笑顔は、何やら良い報せでも聞いたものであることを、一年半共にしてきた燈には判っている。
「玲奈?また何か良いことでも聞いちゃったわけ?」
当たり前のように問いかけてみると、玲奈はいかにも「待ってました」と言わんばかりにふふん、と鼻を鳴らす。
そして、右手の長い人差し指をピンッ、と伸ばすと、口角をいやらしく上げて見せた。
「聞いて驚きなさい。燈。
こんなド田舎の高校に、何と男子の転校生が来るとの噂よ。
それも、その転校生はイケメンだという....」
「ぶふっ...!」
燈は思い切り吹いてしまった。
当時高校への道で迷っていた時、偶然彼女も道に迷ってそこらへんを彷徨っていたという。
偶然か何かなのか。燈と玲奈はそこで、バッタリと出会ったのである。
結局、燈たちは高校の周りをぐるぐると回っていただけで、それに気づいたときには二人一緒に腹を抱えて大笑いをしたものだ。
今では笑えるいい思い出話となっている。
それからは、昔から体力に自信のない燈は美術部に入部、運動神経のいい玲奈はテニス部に入部を決めた。
部活は離れ離れになってしまったが、教室は同じなため、それ程不自由は感じていなかった。
玲奈は早速、テニス部のエースとなってしまっていると聞いて、思わずたまげたのも記憶に新しい。
燈は上半身に力を入れ、何とか起き上がらせると、何やらいつもよりニコニコ笑顏な玲奈に気がつく。
玲奈のこの笑顔は、何やら良い報せでも聞いたものであることを、一年半共にしてきた燈には判っている。
「玲奈?また何か良いことでも聞いちゃったわけ?」
当たり前のように問いかけてみると、玲奈はいかにも「待ってました」と言わんばかりにふふん、と鼻を鳴らす。
そして、右手の長い人差し指をピンッ、と伸ばすと、口角をいやらしく上げて見せた。
「聞いて驚きなさい。燈。
こんなド田舎の高校に、何と男子の転校生が来るとの噂よ。
それも、その転校生はイケメンだという....」
「ぶふっ...!」
燈は思い切り吹いてしまった。