第2弾しましまパンツマン
「うん。それよりね……イチノちゃんの本、あの騒動がどう書かれてるのかが楽しみ」

「時々、ダイアさんの喫茶店で出版社の人と打合せしてるよね~」

「そう。出版社の人が時々ね、声を上げて笑ってたり」

「発売って、いつ?」

「えっと、夏くらいって聞いてるよ。黒玉村の場所とかも実名で書かれてるんだって」

「観光客がたくさん来たらいいね」

暢気な会話に思わず微笑むコルキに、でーんが一言。

「なんやかや言いながら、姐さんはイチノちゃんの作家デビューを心配してるし、楽しみにもしてはる」

「そうね~、デビュー作は出版社のお膳立てもあり成功してもね。二作三作目が続くとは限らない世界だもの」

「厳しいな~。姐さん、あの子は大丈夫ちゃう!? 考えていないようで考えてると思うで」

「……だといいけど」


黒玉村は今日も平和、和やかに夜が更けていく。



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