第2弾しましまパンツマン
「梅さま、お出掛けですか?」

「たまには木六本にも行かねば、ホントに仙人になっちまったと思われる」

「まあ、ご冗談を」

琴姫が、ホホッと笑って梅サクラに言うと、梅サクラは、胸の前で印を切り目を閉じた。

――ヴァイオリン!? 

「梅さま……どうかなさいました!?」

「縁――不思議なるかな」

梅サクラは目を開け静かに、だが低く響く声で告げるように言った。

「では、ごきげんよう。さようなら」

唖然とする琴姫にはお構い無しに、梅サクラは駅舎に向った。

「……縁ね~」

呟いて、店へ入ろうとした琴姫だったが、聞こえてくる爆音に振り返った。

< 18 / 91 >

この作品をシェア

pagetop