第2弾しましまパンツマン
「今日はこの時間、MHK短歌を観たかったのに残念です」

と、カウンター席のアスうさぎにポツリこぼす。


「角山短歌賞に投稿されるんですよね」

「はい。今、厳選中なんですよ」

穏やかに微笑む。


テレビから何処かで聴いたことのある、テンポが早く、「おや?」と思わせる曲が、ヴァイオリンと管楽器(吹奏楽)のアンサンブルで流れ、ダイヤもアスうさぎも、思わずテレビ画面を見つめた。

「あ!」

「これは!?……『Jupiter―木星』……ですね?」

ホルスト作曲の「Jupiter―木星」をかなりアレンジした演奏。
所々に元曲のフレーズが流れる。
中央でヴァイオリンを弾いているのは周桜詩月だ。


「真ん中のヴァイオリンの子! ポスターの……」

「えっ、」

ダイヤとアスうさぎはテレビ画面とポスターを交互に見る。





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