第2弾しましまパンツマン
「うわーっ!」

思わず声を漏らしたイチノ、ダイアも「見事ですね」と感心している。

「出た、理久の営業対応。お前は、こういうの得意だよな。次から次とよく言葉が出てくるよ」

「うるせぇ、伊達にKFPでバイトしてねぇよ」

席に突っ伏し伸びている詩月の肩が、小刻みに震えている。

「笑うな」

ポカリと詩月の頭を軽く拳で叩く。

「どうだ、少しは落ち着いたか?」

「……もう少し」

詩月は相変わらず頼りない声で言う。

つけっぱなしのテレビから、テンポの早い聞いたことのある曲が流れる。

画面を振り返ると、ヴァイオリンを弾く詩月の姿が映っている。

「あっ、修正堂のCM……」


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