第2弾しましまパンツマン
「貴方があの噂のなっしー!?」

「ん!? あの噂って何だなっしー」

大きな目が一瞬、鋭くなり琴姫を睨む。

このゆるキャラとの数日間の騒動が、数ヶ月後には本になり書店に並ぶと思うと笑いが込み上げてくる。

グッと笑いを堪えて、応対をする。

先日、旅館の女将コルキには居酒屋のでーんから梅小倉が差し入れられたばかりだ。


今日は陽射しも強かった。忙しさで疲れ食欲もあまりないだろう。

琴姫は色々考え、甘さを控えめにし、さっぱり仕上げた柚子餡の葛羮を薦めた。

葛羮に薄く透ける柚子の色は見た目にも涼しげだ。


「お1つ、召し上がられますか?」

とは言ってみたものの、柚子餡の葛羮を用意しながら、はたと考える。




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