第2弾しましまパンツマン
しずっちは間に合うかしらと思いながらメールを打った。


憧れはいつも華麗で
洒落ていて天下無敵の
ニヒルな男


走り去る車を見送りながら、しずっちは1首詠む。



「……あの、ポスターのヴァイオリニストが、来るなしか?」

動き始めたDWMの車中、なっしーは訊ねた。

「ああ。確か今日から旅館に泊まると聞いている」

大二郎は低く張りのある声で答える。

「知り合いなしか?」

「彼は恩人だ」

「恩人……えっ、彼!? 彼っなしー!?」

なっしーは思わず聞き返す。


「そうだが、何か?」

「修正堂のCMに……彼、なしか?」

「だから何だ!?」

「女の子だと思っていたなっしー」

「はあ?……確かに見えなくはないな」

旅館では温泉場のスカイランが、湯の花を荷台から下ろし、伝票を書いているところだった。
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