第2弾しましまパンツマン
イチノは微妙な間を置き、なっしーを迎えると、「和菓子屋の包みはここに」と、なっしーに手渡そうとした。

「あ……それは、旅館の方々で食べてほしいなっしー」

遠慮がちに、なっしーはポツリ言う。

「ありがとうございます」
イチノは笑顔を浮かべて答える。


「大学生は来たか?」

なっしーの後ろから、大二郎が訊ねる。

「はい、お見えになっています」

スカイラン、大二郎、なっしーの三者で賑やかな旅館の玄関。

そこに、また1人。
廊下をゆっくりと静かに歩き細身の少年、詩月が歩いて来た。

「あっ、イチノさん。丁度良かった。アンケートを……」

言いかけて、玄関に目を向けるなり、立ち尽くす。

詩月の手から握っていたアンケート用紙がヒラリ離れ、床に落ちても、立ち尽くしたまま動かない。


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