第2弾しましまパンツマン
男の声が一際、大きくなった。

周囲の学生客の視線が鋭い。

「あら、バックにアイドル背負って遜色ないオーラよン」

女は、冷たい視線を向けている学生達の同意を求めるように視線を流す。

煙草の柄にべったり着いた口紅の色が、やけに鮮やかで目を惹く。

「彼を見てると、学園の伝説ってホントにある気がする」

「伝説って、あれ?」

「そう、あれ『ヴァイオリンロマンス』」

伝説、ロマンスという単語を聞き、男と女は聞き耳を立てる。

「マジであるの?単なる噂でしょう!?」

「ん……それがね、実は昨年秋に亡くなった常連客のリリィさんと、数年前までうちの大学でヴァイオリンを教えていたアラン准教授。うちの大学で出会って……」
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