BITTER GIRL × SWEET BOY
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○side詩音○





『…ほら、とっとと着替えねぇと遅刻だぞ!!!!俺、玄関にいるからよ』





俺はその言葉を口にして


李麻の部屋を後にした。





「はぁぁ~~~~~」


ペタン



緊張が一気に解けて
玄関で思わずしゃがみこんでしまった。






「…いつもどおり話せてたんかな?俺…」





あいつに謝られそうになって思わず


『覚えてない』といってしまったけど…








そんなわけない。









ただ



俺は



アイツと



気まずくなるのが嫌でとっさに嘘をついたんだ。








こうすれば




今までどおり




李麻といれると思ったから―…。





きっとアイツの事だから



俺がマジで覚えてないと思い込んで




「やった!謝る必要も悩む必要もなかったんじゃん♪」



って今頃のんきに笑ってんだろーな…。








いいよなぁ…簡単に考えられるヤツはさ…







この

天然激ニブ女めッ!!!!!!!
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