新しい風
そこにいたのは変わり果てた姿のお母さんだった。
私はそっとお母さんの手を握った。
だけどお母さんの手は冷たくて
握り返してくれる事はなかった。
『お母さん…お母さ~ん!!』
私は小さな子供の様に声を出して泣いた。

どれくらいたっただろうか。
私の涙は止まる事なく流れ続ける。
『美紗ちゃん、帰ろっか…』
おばさんに声をかけられ私は家に帰った。
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