新しい風
数学の時間
『このプリントを後ろに廻して下さい!』
そう言って先生がプリントを配り始めた。
そのプリントは前から私の席まで
流れる様に廻ってきた。
私は後ろを向かずプリントを廻した。
だけど祐也は受け取らない。
私は気付いてないのかな?と思い
そ~っと後ろを向いた。
すると、祐也と目があった。
気付いてるなら受け取ってよ…
私がそう思っていると
祐也は私に自分のノートを見せてきた。
祐也のノートには
“やっぱ納得出来ねぇ!
美紗の好きな奴って誰?”
と書いてあった。
言える訳ないじゃん…
私は何も言わずに祐也の机にプリントを置き前を向いた。
< 41 / 65 >

この作品をシェア

pagetop