新しい風
その日から登下校は毎日一緒。
祐也の家と学校の間に私の家があり
私が『明日、一緒に行ける?』と聞くと祐也は『俺、朝練あるから早いよ?』と言った。
祐也は野球部。
野球部は毎日、朝早くから夕方下校時刻ギリギリまで活動している。
『そっか…やっぱ無理だよね…』
私がそう言うと
『美紗がいいなら俺はいいけど!』と言ってくれた。
『ホント!?』
私は嬉しくて笑顔で聞き返した。
すると祐也は
『おぅ!でも早起きとか辛くないか?』と聞いてきた。
『大丈夫!』
私は笑顔で答えた。
すると祐也も笑顔で
『そっか!無理すんなよ!』
と言ってくれた。
心配してくれてるんだね・・・
ありがと!

その日から私は毎日が楽しくて楽しくて仕方がない。
浮かれ気分な私は受験生だというのに授業に全く集中できない・・・
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