Dear・・・
スタジオ[Keisuke.side]
治と最後のメールを交わしてから、二週間。
一切メールは来ない。
慶介は洋服のままベッドに寝転がり、携帯を眺めていた。
「慶ちゃん。翔ちゃん来たよ」
下から母の声が聞こえる。
あの出来事以来、翔太は練習や仕事がある日は毎回、欠かす事慶介を迎えに来ている。
今日も二人で、スタジオへと向かう。
生真面目な翔太と一緒に行くと、大体集合時刻の三十分以上前には着くことが出来る。
そうなるとほとんどの場合、しばらくの間翔太と二人、密室になるわけだ。
まだわだかまりの残る間に何度となく沈黙が訪れる。
気まずいその雰囲気に、慶介は気が重かった。
ゆっくりと慶介はスタジオの扉を開ける。
と、そこには智貴の姿があった。
部屋の隅に並ぶ椅子に寝そべる智貴。
全く動かないそれから、慶介と翔太が来た事に気づかないほど熟睡しているようだ。
あの椅子以外に座るところのないこの部屋に、慶介は智貴起こしに行こうと、近寄っていく。
しかし、翔太がその手を掴み、その場にとどめた。
慶介は一瞬、驚いた表情で翔太を見たが、妙な納得でその場にいることにした。
「智貴。おはよう」
翔太の横から智貴を呼ぶ。
智貴は慶介の声に反応し、大きく伸びをした。
と、バランスを崩しそのまま椅子から落ちてしまった。
一切メールは来ない。
慶介は洋服のままベッドに寝転がり、携帯を眺めていた。
「慶ちゃん。翔ちゃん来たよ」
下から母の声が聞こえる。
あの出来事以来、翔太は練習や仕事がある日は毎回、欠かす事慶介を迎えに来ている。
今日も二人で、スタジオへと向かう。
生真面目な翔太と一緒に行くと、大体集合時刻の三十分以上前には着くことが出来る。
そうなるとほとんどの場合、しばらくの間翔太と二人、密室になるわけだ。
まだわだかまりの残る間に何度となく沈黙が訪れる。
気まずいその雰囲気に、慶介は気が重かった。
ゆっくりと慶介はスタジオの扉を開ける。
と、そこには智貴の姿があった。
部屋の隅に並ぶ椅子に寝そべる智貴。
全く動かないそれから、慶介と翔太が来た事に気づかないほど熟睡しているようだ。
あの椅子以外に座るところのないこの部屋に、慶介は智貴起こしに行こうと、近寄っていく。
しかし、翔太がその手を掴み、その場にとどめた。
慶介は一瞬、驚いた表情で翔太を見たが、妙な納得でその場にいることにした。
「智貴。おはよう」
翔太の横から智貴を呼ぶ。
智貴は慶介の声に反応し、大きく伸びをした。
と、バランスを崩しそのまま椅子から落ちてしまった。