Dear・・・
しかし、近い家関係のため考えがまとまる前に翔太の家に着いてしまった。
ゆっくりとチャイムを鳴らす。
すぐに翔太の母が現れた。
「あら慶介君こんにちは。翔太なら――」
「あ、今日は翔太に会いに来たんじゃなくて、これ、母から」
そう言って花束を手渡す。
慶介はそのまま帰ろうとするのだが、それを翔太の母の手によって止められた。
「この暑い中、来てくれたんだし、せっかくだから上っていきなさいよ」
半ば引っ張るその手に、慶介は断りきれず、あっさり家へと上った。
そして、後を付いてリビングに入ろうとした時、急に前を行く翔太の母の足が止まった。
「あら、ヤダ。部屋全然片付いてない。まあ、翔太の部屋でいいわよね?」
帰ります、の一言を慶介に言わせる隙を与えず、慶介を二階に上るよう促した。
言われるがままに翔太の部屋へ向かう。
部屋の前まで来てみたものの、全く心の準備が出来ていない。
しばらく部屋の前で立っていると、下から翔太の母がお盆にお菓子とお茶を乗せて上って来た。
「部屋の前で何してるの。早く入りなさいよ」
慶介の気持ちを知るはずもなく、笑いながらドアを開けた。
「翔太!冷房ちょっときつ過ぎるわよ!体悪くするからもう少し緩めなさい。あ、そうだ、慶介君きたわよ」
「え?」
翔太の不思議そうな声が聞こえる。
翔太の母は机にお盆を置くとさっさと部屋を出てきてしまった。
ゆっくりとチャイムを鳴らす。
すぐに翔太の母が現れた。
「あら慶介君こんにちは。翔太なら――」
「あ、今日は翔太に会いに来たんじゃなくて、これ、母から」
そう言って花束を手渡す。
慶介はそのまま帰ろうとするのだが、それを翔太の母の手によって止められた。
「この暑い中、来てくれたんだし、せっかくだから上っていきなさいよ」
半ば引っ張るその手に、慶介は断りきれず、あっさり家へと上った。
そして、後を付いてリビングに入ろうとした時、急に前を行く翔太の母の足が止まった。
「あら、ヤダ。部屋全然片付いてない。まあ、翔太の部屋でいいわよね?」
帰ります、の一言を慶介に言わせる隙を与えず、慶介を二階に上るよう促した。
言われるがままに翔太の部屋へ向かう。
部屋の前まで来てみたものの、全く心の準備が出来ていない。
しばらく部屋の前で立っていると、下から翔太の母がお盆にお菓子とお茶を乗せて上って来た。
「部屋の前で何してるの。早く入りなさいよ」
慶介の気持ちを知るはずもなく、笑いながらドアを開けた。
「翔太!冷房ちょっときつ過ぎるわよ!体悪くするからもう少し緩めなさい。あ、そうだ、慶介君きたわよ」
「え?」
翔太の不思議そうな声が聞こえる。
翔太の母は机にお盆を置くとさっさと部屋を出てきてしまった。