Dear・・・
翔太は切なげな表情を浮かべ慶介を見る。


「俺は慶介と出会えて良かったよ。慶介を好きになれて良かった。その事に関しては何の後悔もないよ。この数ヶ月の事だってこれから先やってくには、良い糧になるだろうし。でも、この先またこんな事があったら、俺きっと慶介の事が嫌いになる」


目を逸らす事なく翔太は慶介を見つめる。


「そしたら俺、絶対後悔するし、そんな自分が嫌いになると思う」


最後に、翔太はいつもの大人びた優しい微笑を浮かべる。


そして、慶介に背を向け歩き出した。


店の入り口を通りすぎるも尚も翔太は歩き続ける。


そして、道路目前、翔太は再び慶介の方を向いた。
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