Dear・・・
翔太の目には涙が滲んでいる。


慶介は何をするのかと、翔太の行動に戸惑いその場を動けずにいた。


翔太は優しく微笑みで慶介を見つめる。


「慶介。俺は世界で一番、慶介を愛してる」


決して大きいわけではないその声は、周りの騒音に負けることなく慶介の耳まで届いた。


翔太を遠くから近づくトラックのライトが照らしつける。


翔太は慶介から全く目を逸らす事無く、一歩、また一歩と後ろへと下がっていく。
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