Dear・・・
博昭の場合
俺は婆ちゃんの時代からここに住む根っからの地元っ子。
親が元中同士って事で、翔太は生まれた時から知ってる。
三歳の時に隣に二歳上の兄ちゃんが出来た。
俺は姉ちゃんしかいなかったから兄ちゃんって存在が嬉しかった。
血は確かに繋がってないけど、本当の兄貴みたいだった。
翔太と三人でいつも遊んでた。
上の学年に知り合いがいるっていうので、小中と慶介は俺の自慢だった。
慶介が高校に上がって遊ぶ時間は減ったけど、暇があれば勉強を見てくれて、本当に良い兄貴だった。
軽音部で俺はドラム、翔太はベースをやっているって事で、慶介のバンドに誘われた。
最高の気分だった。
智貴も礼人も俺の周りにはいない奴で、新鮮だった。
俺は地元が好きだから、地元の奴らとつるむのも良かったが、バンドのメンツといるときの方が楽しかった。
そして、やっぱり一番は慶介と翔太といる時だった。
でも、そう思っていたのは俺だけだった様だ。
異変に気づいたのは二年前ぐらいだった。
バンドの人気も順調で、インディーズながら雑誌にも載ったりしていた。
そんなある日、翔太の家に遊びに行った。
借りてた物があったからそれを返しに。
翔太のおばさんに慶介も来てると言われ、俺は急いで部屋へ行った。
ノックもせず、勢いよく開けた。
それがまずかった。
二人がどうなってたってわけではないが、空気がおかしかった。
わざとらしく目を逸らす二人。
少し顔が赤らんで見える。
その中に俺の居場所はなかった。
だが俺は、何もないように普通に部屋に入った。
だって俺が今思ってる事は有り得ない事だから。
親が元中同士って事で、翔太は生まれた時から知ってる。
三歳の時に隣に二歳上の兄ちゃんが出来た。
俺は姉ちゃんしかいなかったから兄ちゃんって存在が嬉しかった。
血は確かに繋がってないけど、本当の兄貴みたいだった。
翔太と三人でいつも遊んでた。
上の学年に知り合いがいるっていうので、小中と慶介は俺の自慢だった。
慶介が高校に上がって遊ぶ時間は減ったけど、暇があれば勉強を見てくれて、本当に良い兄貴だった。
軽音部で俺はドラム、翔太はベースをやっているって事で、慶介のバンドに誘われた。
最高の気分だった。
智貴も礼人も俺の周りにはいない奴で、新鮮だった。
俺は地元が好きだから、地元の奴らとつるむのも良かったが、バンドのメンツといるときの方が楽しかった。
そして、やっぱり一番は慶介と翔太といる時だった。
でも、そう思っていたのは俺だけだった様だ。
異変に気づいたのは二年前ぐらいだった。
バンドの人気も順調で、インディーズながら雑誌にも載ったりしていた。
そんなある日、翔太の家に遊びに行った。
借りてた物があったからそれを返しに。
翔太のおばさんに慶介も来てると言われ、俺は急いで部屋へ行った。
ノックもせず、勢いよく開けた。
それがまずかった。
二人がどうなってたってわけではないが、空気がおかしかった。
わざとらしく目を逸らす二人。
少し顔が赤らんで見える。
その中に俺の居場所はなかった。
だが俺は、何もないように普通に部屋に入った。
だって俺が今思ってる事は有り得ない事だから。