Dear・・・
しばらくして、翔太は伸びをし、起き上がる。


再び慶介がそれを止めようとする。


「そろそろ学校行かなきゃ。すでに遅刻だからね」


と、笑みを浮かべその手を遮った。


慶介はベッドに寝そべったまま、翔太が服を着る姿を眺める。


「翔太真面目過ぎるって。一日ぐらい休んだってどうって事ないよ」


「ただでさえ休み気味だからなるべく行かなきゃ。慶介、学校は?」


鏡で髪を整える翔太が、鏡越しに慶介を見る。


「俺、今日午後からだもん。疲れてるし眠いの」


慶介はそう言うと、大きく伸びをすると、目を瞑り、一人だけ寝ようとしている。


すると、二人の甘い時を邪魔する様に、部屋中に慶介の携帯の音が鳴り響いた。


「慶介、メール」


机の上に置かれていた慶介の携帯を持ち、翔太が呼んだ。


「誰から?何だって?」


興味なさそうに、慶介は目を開ける事無く聞いた。


慶介と同じ機種のため慶介の携帯の使い勝手は分かる。


言われたとおり、翔太はメールを開いた。
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