隣には君が居た
「じゃあね……また会えるとっ」
「会えないだろ、嘘つき、バーカ」
彼はふざけながら大きな手を振ってくれた
       ~ ~
「どお?この町も結構良いでしょ~?」
「そうだねママ……」
学校は終わり、まとめてあった荷物は全て
今乗っている車の中。
違う匂い……

「気に入ってくれたかい?」
「はい…とても気に入りました」
「はははっ大げさじゃないか?」
優しそうで、ママの幸せそうな顔
……不幸面な私。

なんて似合わないんだろう。
これから住む町だって別に好きじゃないし、
なんとも思わないし……再婚なんて…

彼の姿が目に浮かぶ、大きな手で私の頭を
撫でてくれたのを……
私より10cm高い頭を…全てが辛くて
きっとこの先も他の人と別れるのだろう、
でも彼は去り際に耳元っで小さく話してくれた

「出会いの為の別れだから、今を忘れずに、
なおかつこれからを真っ直ぐ見て…」
そうすれば大丈夫、

こんな言葉、残さないでよ
余計に辛くなるじゃない……
 大丈夫な訳ないじゃない……。
       ~ ~
「さぁ我が家に着いたよ」「お邪魔します」
「そんな固くならないで、ここはもう君の家なんだから」
「はい…」
「今日はもう遅いから先にお風呂にどうぞ」

そんな会話をしながら私をお風呂へ案内してくれた
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