ハル×ハル









「…、あれ、お前、天音…?」

「…え?」



わたしを“天音”と呼ぶその人を見る。

まじまじと顔を見ても、誰なのかはさっぱりわからない。




「…あ…れ、」


でも、記憶の糸を手繰り寄せてみると、1人だけ思い当たる人がいた。



周りの友だちが、男女問わずみんなして面白がって、わたしを“ハル”と呼んでいた中で、たった1人、わたしを“天音”と呼ぶ人がいて…




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