俺様悪魔王子が溺愛したとき
疑問だった。優羽に偽の彼女ができたとして、なんのメリットがあるのか。
「そんなの一つしかねぇだろ。女除けだよ、毎日ずっとニコニコしてるのもつかれるんだよな」
そんないつもニコニコなんてしなくていいのに。なんでこの人はどんな時でもニコニコしてるんだろう。
「てことで、よろしくな。彼女さん」
「あ!まだ了承してない!」
「はいはい、じゃーな」
優羽はフッと口角を上げ、私の頭をポンポンして去っていく。
優羽はポンポンするのが癖なのかな。
「...ばーか」
まだ許可してないっての。
触られた頭がじわじわ熱くなる。
どうなっちゃうのかな。